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2005/02/24

Love is Supermagic.

20日から21日にかけての、NHK「ラジオ深夜便」の
「サンデートーク」のテーマは、「年をとっても”恋愛”
できますか~熟年女性の心と体」だった。

「ラジオ深夜便」は、深夜放送を若者向けだけの
存在から大きくシフトチェンジさせた番組で、NHKと
いう強みもあり、全国に根強いリスナーがいる。
私も、トークや選曲のテーマによるが、家事やPCに
向かう時のお供に選んでいることが多い。

「サンデートーク」は、2人の識者が一つのテーマで
柔らかに話し合い、主に中高年とシニア世代に
向けて、現代にひそむ新しい問題を掘り起こし、かつ、
提言をしている。この日放送を聞いていて、もっとも
私の耳に止まったのは、次のような内容のやりとり
だった。

「適齢期の若者が結婚しないことが社会問題になって
いる。でも、それは、自分の親が不仲なままで、
形だけの結婚生活を続けてきたのを見たからで、
”あんな結婚生活ならしない方がまし”ということ
なのだろう。」

「それは確かに大きい。ただ、"そういう結婚をしたく
ない"、と、乗り越えていく若い世代の人もいるが、
それには大きなエネルギーが必要。」

現在発売中の「AERA」No.11で、「孫がほしい 
人生最後の願い」という記事も出ており、それとも
ダブるのかもしれない、と私は感じながら聞いて
いた。

私たち(団塊ジュニア世代)をはじめ、今の20代・
30代にとって、両親の世代の生き方がそのまま
「ロールモデル」(お手本)となるとは言いがたい。

特に女性は、高度経済成長の中、会社や国・地方
自治体に全て保護してもらった「サラリーマン」、
「公務員」の父と、「専業主婦」の母という家庭で、
「自立した女性」になることを求められて育った人が
多いだろう。これでは家の中にお手本がいない
ことになる。

(私自身は、母が独身時代はバリバリのOLだった。
今、その時働いた対価である厚生年金も
受け取っている。だから、私は母から
「働いて自立すること」の意味の
大事さを教わったつもりではあるが、当時の
女性には、「1度も働いたことのないまま
結婚した」という方も珍しくなかったのではないか。)

今の日本では、女性が自立することはまだまだ、
決してたやすいものではない。でも、頑張れば
手に入れることもできる。だから、休むことなく、
必死に努力してきた人たちが「自立した女性」と
いう地位を手に入れてきた。

そういう人にとって、仕事も面白く、充実している
時に、「結婚して、孫を」と言われても、あまりにも
唐突過ぎ、まったく現実味がないだろう。

しかも、仕事と違って、良い結婚相手を見つけたり、
子どもを産むことは、自分ひとりの努力ではどうにも
ならない。素敵な恋愛の相手が見つかったと
思っても、相手も同じように思っているとは限らない。
自分だけが努力しても、決して成果が現れるもの
ではない。ここが、いちばん肝心で、そして、難しい。

それまでの人生で、自力で努力して受験や仕事で
成果を挙げてきた人にとっても、こればかりは自分の
力だけではどうにもならない、と思い知らされる、
大きくて果てしない壁なのではないだろうか。

でも、結婚相手との関係も、いきなり素晴らしいものが
出来上がるわけではない。出会って、お互いに議論を
したり、意見の違いにとまどったりしながら、良い関係を
ひとつひとつ地道に積み上げていくしかないのである。

もともとは他人同士なのだから、ぶつかるのは当たり前。
大事なのは、ぶつかった時にどうやって解決していくのか、
ということに尽きるのではないだろうか。

そして、この関係は未来永劫(えいごう)続くとは限らない。どこ
まで続くかは、本人たちにもわからない。
そこに、不安もあるが、他には換えがたい面白味を
見出すことはできないのだろうか。

そういう道を通ってきた、酸いも甘いも全て知りつくした、
素敵な大人のカップルのお話がもっと聞けたらいいのに、と
私はつくづく思う。素敵なカップルに、ロールモデルと
なっていただき、どんどん話をしていただいて、若者が
「ああいうカップルになりたい」と思わせる原動力になって
いただけたら、それは、もっと若者に恋愛への期待値を
高める引き金になるかもしれない。

私はもう長いこと稲垣潤一さんのファンである。彼の
歌を好きになったのは、アルバム「Realistic」の頃から
なのだが、その中に、「愛のスーパー・マジック」という
曲がある。

作詞・安井かずみ、作曲・加藤和彦という、当時おしどり
夫婦として名高かったカップルの作ったこの歌には、
“Love is Supermagic.”というフレーズがいくたびも出て
くる。そして、曲全体で、「お互いを思いやる」ことの大事さ、
愛の素晴らしさ、奥行きの深さを見事に示してくれていた。

ティーンエイジャーだった私には、まだまだ想像するしか
できなかった世界だったが、少なくともこういう歌を聞いて
いると、まだ見ぬ将来の結婚相手への期待や、これ
からの人生への希望がわいてきたのをはっきり覚えている。

日本では、夫婦の仲の良さを公言することは、はしたないと
されてきた。でも、それでは、不仲な両親のもとで育った
子どもが、他の素晴らしいロールモデルを知らないまま、
年老いていくことに拍車をかけるだけかもしれない。それは
日本の将来にとって、決してプラスにはならないだろう。

もちろん、私は、自立したシングルという生き方も
素晴らしいと思っている。また、どうしても避けられない
理由でシングルを選んだ、という方もいるのだろうとも
思っている。

でも、それが、子どもの頃からの不幸な家庭環境が
トラウマにあるゆえのものだとしたら、とても哀しいと感じる。

“Love is Supermagic.”
この言葉の重みが、多くの人の口から語られていく
社会になれたら、日本はその時、もっと明るい方向に
進んでいるのかもしれない。

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