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2005/02/26

外へのまなざし 「ヒラメ教員」撲滅!!

2月8日早朝、時間外取引での株の買い付けで幕を開けた、
ライブドアのニッポン放送買収劇。この劇は、フジTVの新株
予約権発行による買収防衛策、そして、ライブドア側の発行
差し止め仮処分申請など、簡単には幕を下ろせない様子に
なってきた。


経済は素人の私だが、新株予約権発行、という話を聞いた
時、「あれ?」というヘンな感情が胸をよぎった。

このことで得をするのはフジTV。ニッポン放送を完全子会社化
することができるようになる。でも、そのために、およそ158億円
もの資金を払わねばならないという。

ニッポン放送の株を持っている個人株主は、この劇をどう思って
見ているのだろう。今の発行株数をはるかに上回る株が、フジ
TVだけに優先的に買える権利が与えられる。他の人は買いたく
ても、決して買うことができない。

「フジTVばかり優遇して、ズルイ。私だって新株予約権が
欲しい」、「メディアのあり方は、これから大きく変わるの
だから、フジサンケイグループにない、他のメディアとの
連携を考えてもいいのでは」と思う人もいるのではない
だろうか。

この一連の劇から見えるのは、「フジTVとニッポン放送の
経営陣は、お互いだけを見ていて、他の株主のことや、
これからの世界情勢などを視野に入れていないのでは
ないか」ということだろう。

グループ外の会社と提携したくないのなら、株を公開
しなければ良いだけのことなのに、外部の会社に買い
付けられるまで放っておいて、買い付けられてから
大騒ぎをして、「出て行け」と言うのは、ある意味で
身勝手な論理なのではないか。

この劇を見ていて私が思い出すのは、同じく株を
めぐって問題になった、西武・コクドグループの、
「有価証券報告書・虚偽記載問題」。

今までは堤家の個人商店的体質に満ち満ちていたこの
会社も、前社長の自殺という、やりきれない悲劇によって、
堤義明氏が新しい再建策を受け入れた。このことで、
今までの体質は消えて、新しい「西武グループ」が生まれる
ことになるのだろう。

それから、自殺、というと、鶏インフルエンザにかかった
鶏を黙って1週間出荷し続けていた、浅田農産も
思い出される。いちばん責任の重かった社長が
自殺して、その息子が逮捕される形で、むごたらしい
まま、幕をおろした。

そして、むごたらしい、と言えば、昨年から大問題化している
三菱自動車の件。これだって、トラックの事故で小さい子の
いる母親が死亡し、最初は運転手に整備不良という罪が
なすりつけられた。

でも、結局は会社ぐるみのリコール隠しだったとわかり、
事故を起こした運転手も被害者、という、なんとも許しがたい、
悲劇的な結末になった。

西武・浅田農産・三菱自動車に共通しているのは、「外部への
視点が欠落している」ということだろう。西武系列の会社では、
堤氏は「天皇」と呼ばれていたと聞く。だから、堤氏が系列
ホテルに来ると、VIPよろしくレッドカーペットが敷かれ、
従業員は一般の客そっちのけで対応していたという。

お客がこんな場面を見たら、「従業員たちは、お金を払って
わざわざ来ている客より、社長が大事なんだ」と思い、
がっかりし、そして、もう来たくないと思うだろう。

ホテル内にあるフランス料理のレストランは、格式を重んじる
とかで、スキー場やリゾート地にあっても「ジャケット着用」を
求めている。これだって、「もしかしたら”天皇”がいらした時に
失礼のないように、ということか」と勘ぐりたくもなる。

浅田農産にしても、鶏インフルエンザにかかった鶏を出荷し
続けると、自分の会社、取引先、そして日本全体にどういう
影響が出るかを考えていたら、黙って1週間も病気の鶏を
出荷するなんていうことはできなかっただろう。

三菱自動車だって、リコール隠しを決めた上層部は、リコールを
隠し続けて、もし発覚したら、外部からの会社への信頼を
失わせ、車が売れなくなり、会社の危機になるということに
気づいていなかったのではないか。

どんな会社だって、わざわざお店に来てくれる客、品物を買って
くれる客がいるから商売が成り立つ。その客よりも、社長が
大事だったりするということは、明らかに、まなざしの向け方を
間違えている。

これを学校に置き換えると、「預かる子どもが一番大事」という
ことになるだろう。でも、勤務する校長や教員が、「教育
委員会が大事」、「理事長が大事」と思ってしまうと、そこから
重大なボタンのかけ違いが起きることになる。

公立校なら、教育委員会の処分を恐れるあまり、教員に、
「こちらが悪くなくても、苦情を言う親には、ひたすら謝れ」と
言う校長。私立校なら、理事長の言うことは、黒いものでも
「白です」と言ってしまう校長。そして、それにただひたすら
同調する教員。こういう校長や教員は、日本の学校で、確実に
棲息している。私は、上ばかり見ているから、こういう人々を
こっそり「ヒラメ校長」、「ヒラメ教員」と呼んでいる。

こういう校長のもとでは、どんなに素晴らしい能力のある教員が
いても、実力が発揮されることはないし、学校外では通用
しない、学校内に蔓延する矛盾に苦しめられることになるかも
しれない。

また、そのような学校では、校長や理事長の言うことが無条件で
いちばん大事で、生徒は大事ではないから、生徒も肩身が狭い
思いをしたり「こんな学校は最悪だ」と思ったままで卒業する、
不幸な結果を招く。

そして、もしそのような卒業生が多く出て、「あの学校には
行かない方がいい」とあちこちでふれ回れば、生徒は来なく
なる。私立校ならつぶれてしまうことになるし、公立校でも、
学校選択制が増えているから、生徒が来なくなり、学校が
閉校される。「ヒラメ校長」や「ヒラメ教員」は、その重要性に、
気づいているのだろうか。

でも、西武・浅田農産・三菱自動車などの件を見ていれば
わかる通り、このような体質の会社を世間は許さない時代
になった。学校も同じなのではないか、と私は思う。

フジTV・ニッポン放送vsライブドアの争いの舞台は、法廷に
場を変えた。どのような判断が下るかは未知数だが、判断が
出た後、どちらの立場にしても、株主や視聴者(ユーザー)を
無視した体質の会社のままなら、恐らく、悲劇的な結末しか
用意されてはいないだろう。

学校に棲息している「ヒラメ教員」も、上ばかり見ることを
やめて、外へ目を向けねばならない。「ヒラメ教員」には、
決して、明るい未来など訪れるはずもないのだから。

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コメント

ほんとアホなトップは困ったちゃんですね。
自分のことしか考えていないのでしょうか?

ぼくはそんな大人にはなりたくないです。
だから、死ぬまで自分と「戦い」続けること
になるんでしょうね。

……なんだか、
尾崎豊みたいなこと言ってますね(笑)。
すみません。

●(大変失礼ながら)文章アドバイスコーナー●
若干、途中のくだり(西武・浅田・三菱あたりの箇条書き構成)が、間のびした印象受けます。もうちょい簡潔に書けると、最後まで一気に読ませる文章になるかと。すいません、余計なこととは思いましたが、一応編集者からのアドバイスと思っていただけると幸いです。

追伸
明日、楽しみにしてます。

投稿: 宮田一臣 | 2005/03/01 13:39

宮田さん

アドバイスありがとうございます。m(__)m
自分でも「なんだか間伸びしているなぁ」と
思いつつタイプしていた部分でした。

こうやってblogにアップすると、いろいろ
お言葉をいただけるので、励みになります。

「アホなトップ」、本当に困りもの
ですよね。こういう人の下で
働かねばならなくなった人は
本当にかわいそうだと思います。

西武系列のホテルの話については、
自分の体験もあるので、また
ここで書くかもしれません。

P.S.
こちらこそ、明日、よろしくお願いします!

投稿: つきのみどり | 2005/03/01 16:07

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» 勝てば官軍。 [ひま人の風]
ひょっとして全ての争い事に当てはまってしまう、すごい格言なのではないでしょうか。 [続きを読む]

受信: 2005/03/07 11:17

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