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2005/05/07

教員として伝えたいこと

自分が私立校で働いていると、つくづく閉鎖的
空間だなあ、と毎日のように感じてしまう。

今、特に首都圏の多くの私立校は、私立校
ブームと少子化の中で、生き残りに必死に
なっている。私が高校生だったころとも大きく
学校の勢力図が異なっている。だから、今の
高校生の保護者の高校生時代とは激変して
いるのは言うまでもない。また、「受験指導を
します」、「勉強面で不安は持たせません」
などの文句をうたう学校が珍しくない。

しかし。
教員として仕事をしていると気がつくのが、
「受験指導をしたくないから学校教員に
なった」、あるいは、「受験指導が(実力
不足で)できない」という人がかなり多く、
しかも、どの学校でも確実に存在していると
いう現実。

受験指導とは、確かな知識に基づき、毎年
傾向と対策を分析して初めてできる。もちろん、
受験に必要な力を養う目的で授業をしている
教員は、ベテランから若手まで数多く存在
している。

でも、一方で、「自分は(面倒だから)そんな
ことはしたくない」と、受験とは無関係の、
自分の趣味に走って授業をしている人の話も
よく聞くし、また、「センター試験に出るからって、
学校でやる必要ないでしょう」(!!)と公言した
人も見たことがある。国語で言えば、古典の
文法、数学なら公式を間違える人、という話も
他に耳にする。それから、英語なら、「読める
けれども会話はできない」という人はごろごろ
いる。

となると、現場ではどういうことになるか。受験
指導をできる教員は学校の中で限られた人しか
いないので、彼らに習わないと、高いお金を
払って入学したのに、学校では期待した効果が
得られない。だから、よほど受験指導体制が
確立している学校でなければ、私立校に行き
ながら生徒は塾にも通っているのが実態。

かと言って、現状に適応できない教員を(何か
犯罪などをしているわけではないので)、担当を
替えるよう要求するのは難しい。授業内容の
改善を要求しても、長年しみついている間違った
知識や、授業内容が簡単に変わることはまず
ない。

また、公立校なら「指導力不足」教員の能力
改善機関があるけれども、私立校にはそんな
ものは存在しない。そうすると、能力の低い
教員の授業を最低でも1年間、最悪の場合
中・高の6年間ずっと受け続けなければ
ならなくなる。これでは私立校に行った意味が
どこにあるのだろう。

教員の立場からすれば、給与体系は基本的に
年功序列なので、能力が低くても自分の上司で
あれば、言うことを聞かねばならない。また、
能力が低くても、自分より年齢が上なら、給料も
多い。能力の低い人にとってはこんなに好都合な
ことはなく、能力のある人にとってはこんなに
都合の悪いことはない。

今の日本では、各職場で「今の時代にあう」ことが
重要とされ、その流れに沿って働くことが求め
られている。でも、私立校に勤務していると、
そうしなくても許されてしまう。今どきこういった
ことが許されるのは私立校くらいではないの
だろうか?とまで思える。

この頃は雑誌などで教育評論家各氏が「今注目の
私立中学・高校」などと題し、学校名を挙げている
のを見るが、(僭越ながら)現場で働いている者の
視点で見ると、「えっ?!なんで?」と感じるケースも
決して少なくない。また、現場で働く者からすれば、
他の立場では気付かない、独自の学校選びの
ポイントにも多く気付く。

更に、中学・高校の教員として働いていると、
「小学校時代にはこういったことを身につけて
きてほしい」と思うことも山のようにある。でも、
小・中学校の連携がうまくいっていないケースの
方が多いので、身につけてきてほしいことが身に
ついていない、と感じることが山のようにある。
それは単に「勉強してきてほしい」というだけ
ではない。

このblogをご覧の方で、私のメルマガ、web連載
などもあわせ見て、「もっとお話を聞いてみたい」と
いう方。

もしもそんな方がいらしたら、文章を書かせて
いただいたり、あるいは、(数人~10人程度の
人数が集まれば)「教育セミナー」の形で、
「学校選びのポイント」、「間違いしない進路
選び」など、まだまだ未熟者の私ではあるが、
精いっぱい「教育現場の経験に基づく」声を
伝えさせていただきたい。

興味ある方は、コメントやメールをいただけたら
幸いである。

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コメント

中学1年の子供と今日竹下通りにいってきましたよ。
久しぶりでした。

投稿: ndb | 2005/05/07 22:28

コメントありがとうございます。

お子さんとの竹下通りの散策、
楽しい一日になりましたでしょうか。

投稿: つきのみどり | 2005/05/07 23:26

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