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2005/08/10

「教育カフェテリア」第9回更新

ロゼッタストーン」でのweb連載、「つきのみどりの教育
カフェテリア
」、
本日8/10に、第9回目の記事を更新した。

今回のテーマは「夏休みの過ごし方について」。
さまざまな切り口があると思うけれど、私は、
「子どもとの対話」について考えた。

今年6月、東京都内で社員寮の仕事をしている父母を、
高1の息子が殺害し、その上、部屋が爆発する仕掛け
までセットしていたという事件があった。報道では、
息子は日ごろから命令ばかりする父親に恨みを抱いて
いたという。最終的に、犯行前日に「お前は俺より頭が
悪い」と言われたのが引き金になった、という話も
聞いた。殺した上に爆発、というのだから、相当
恨みがたまっていたのだろう。

子どもが小さい頃は、確かに親があれこれと教え、
指示していかなければならない。でも、子どもは次第に
成長する。それを忘れ(あるいは気づかず)、いつ
までも押さえつけたままで対話をしないでいると、
子どもは日に日に内部にその怒りをためていく。

その怒りを、他のこと、部活や趣味、友人との対話
などで発散できる環境があれば、怒りのマグマを
内部にただひたすらためる、ということにはならない
かもしれない。でも、そういう環境や気持ちがないと、
怒りは、親への消しようもない憎しみとなって蓄積
される。

こういう蓄積は、ネガティブな方向にひたすらたまって
いき、何かのきっかけでとめどなくあふれ出してしまう。
今回の事件は、最悪の形でそれが爆発してしまった。
先日の報道では、「母親や寮の社員の皆さんには
申し訳ないことをした」と少年は言うものの、父親への
謝罪の言葉は、まだない、と言っていた。

ここまで最悪の形にならなくても、私の高校時代の
同級生の男子は、「国立○○大学に受かった」と
父親に報告したら、お祝いの言葉も何もなく、「俺が
勝ったな」とだけ言われたそうだ。その父親は、
それより偏差値の高い国立大学の卒業生だった。

「親に不満がある、そういう人は世の中にたくさん
いるかもしれないよ、だからいちいちそんなことで
怒らないで、自分のやるべきことをやって、結果を
出していかなくちゃ」と、親への不満を訴える後輩に
諭していた姿が忘れられない。

また、これとは別の形で、「叱れないので代わりに
叱って下さい」と、教員に依頼する親もいる。でも、
学校の教員は勉強や生活面、心理面を指導する人
ではあるけれども、「保護者の代わり」に叱る存在
ではない。子どもに何か事情がなければ、「保護者と
一緒に」子どもを見ていく存在。いろんな角度から
子どもを見ることで、子どもの良い面、悪い面に
気づくことができ、子どもの成長にプラスになる。

だいいち、親が注意できないのなら、子どもが学校に
いない間は、誰が注意するのか。夏休みのような
休暇中に、子どもが何かしたら、「自分では注意
できないので」とこんな保護者は堂々と言うのか。

また、「ケイタイを持たせているから、子どもが遅く
帰っても何も言わない」という保護者もいる。何か
子どもが事件に巻き込まれたら、どうするのか。

驚かれる方も多いかもしれないが、こういう保護者は
実は結構存在している。そんな事実に不安を感じて、
今回の連載を書いた。

私は、web連載メルマガでは、「○○しては良く
ない」ということと同時に、「では、どうしたら良いか」
ということを、経験に基づいて書くようにしている。
これがなければ、一方的にだめ、と言われても、
その後途方にくれてしまうはずだから。

この答えが全ての解決策になる、とはもちろん
思っていないが、迷っている方に何らかの光と
なって届いたら、こんなに嬉しいことはない。そう
思いながら、キーボードを叩いている毎日である。

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