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2006/08/19

中川イサトさん&宮崎勝之さんLive in 落陽 元「ギター小僧」至福の時間

8/17、中川イサトさんのライブが落陽で開かれた。

ドアを開けると、大変な人の数。圧倒的に男性が多い
今日の観客、旧盆明けで、仕事帰りのスーツ姿の
方も目立つ。あいている席に滑り込み、開演まで
しばし待つ。

今日は宮崎勝之さんとのライブなので、まずは
お二人の共演でスタート。中川さんがギター、
宮崎さんはフラットマンドリンを手にされている。
「Deep River Blues」でまずはスタートし、最新
アルバム「あの日の風」から、「Freight Train」、
「北帰行」と続く。

1曲終わるごとに、お二人で話をされる。「北帰行」は、
中川さんたち世代には小林旭さんの歌でおなじみだが、
Wikipediaでお調べになったこともまじえ、もともとは
旧制・旅順高等学校の宇田博さんという方が戦前に
作った歌で、同窓生の間に歌い継がれていたものだ、と
いうお話をして下さる。

(「あの日の風」は、中川さんと武蔵野レビュー、という
バンドで発売されたばかりのCD。その中に宮崎さんも
マンドリンで参加なさっている。)

ここで一度宮崎さんのソロコーナーになる。フラット
マンドリンはブルーグラスに欠かせない楽器だけれど、
「大学時代、間違えてアメリカ民族音楽研究会に入って
しまいまして…フォークをやるはずだったんですがね」と、
高校から大学時代のエピソードを交え、マンドリンと
出会ったいきさつなどを話して下さる。

まずはインストのメドレーで、マンドリンをじっくり
聞かせて下さったあと、坂庭省吾さんトリビュート
CD「やくそく」から「港」、そして、「このお店に
来たからには」と、吉田拓郎さんの「ともだち」を
歌って下さる。ご本人は謙遜していらしたけれど、
若々しい伸びのある声が、店内に響き渡る。

宮崎さんは京都に住んでいらして、ライブに
あわせて上京して下さったそうだけれど、実は
腱鞘炎で中指が曲がらない、という中での
演奏だった(一日もはやいご快復をお祈りする)。

続いて、「Indifference」、これはフランスの
ミゼットというダンス音楽が原曲。マンドリンの
本領発揮で、みな、じっと演奏に見入り、
聞き入り、そして、大いに拍手。

そして、再び、「やくそく」から「ユリカモメの飛ぶ街」を
歌って下さり、インストの「Light Melody」と「エル・
クン・バンジェロ」を華麗に演奏なさり、ここで
第1部終了。

Blog060819a


休憩をはさみ、第2部は
中川さんのソロで始まる。
店内を埋め尽くした、元「ギター小僧」
たちは、中川さんのギターテクニックを
少しでも見ようと、食い入るように手元を
見つめ、身を乗り出して聞いている。咳を
するのさえ、はばかられるほどの静けさが、
店内に満ちる。

聞こえてくるのは力強く、素晴らしい
中川さんのギターと、声だけ。
「ちょっとトロピカル」、「Amazing Grace」、
「浜辺の歌」、「春の日」、「思い」、そして、
「その気になれば」。長いようで、短い6曲の
演奏がまたたく間に過ぎていく。

Blog060819b


再び宮崎さんを呼ばれ、
ご一緒に「吉祥寺1972」。
「♪歌は格好じゃなく 
生活そのもの」というフレーズが耳に残る。

あの頃青春時代を送った方にとっては、
歌は生活の全てを占めていたのかもしれない。

「Hard Times Come Again」(曲:フォスター)、
「The City of New Orleans」、「I’m So Lonesome
I Could Cry」、そして、本編最後は「あの日の風」。
CDからの曲を中心に、お二人ならではの、
息のぴたりと合ったセッションを聞かせて
下さった。客席にも、お二人がそれぞれ
お互いをご信頼して弾かれている、というのが、
強く伝わってきた。

Blog060819c


会場は万雷の拍手で
アンコールを促す。
インストで「The Water Is Wide」、
そして、会場と一体になって「生活の柄」を
歌って下さり、ライブはお開きになった。

「落陽は本当に演奏しやすいですね」と
ご満悦の中川さん。「この前来た時は、
スピーカーはこっち(ステージ側)に
あったのに、今日来たら天井に吊り下げられて
ますよね…。マスターが自分で1つずつ工事して、
吊り下げていかれたんですね」と、感心されていた。

そして、「また、ぜひこちらでライブをやりたい
ですね」と笑顔で言い残して、ステージを降りられた。

これだけの規模のところで中川さんの演奏を
聞けるのは、その昔、彼に憧れてギターを始め、
そして、今も憧れてギターを弾いている、元「ギター
小僧」の皆さんにとっては、言いようのないほど嬉しい、
至福のひと時だったことと思う。ライブ後も、皆さん
いつまでも笑顔で話し込んだり、そして、中川さんや
宮崎さんを囲み、話の輪が途切れることがなかった。

ライブには、中川さんのご夫人とご子息が見に
いらしていた。ご子息の眼には、かっこよく
ギターを弾くお父さんは、どのように見えるの
だろう。きっと自慢の素敵なお父さんに違いない。

ライブ後、中川さんのサイトに、写真をお送りする。
ライブにいらしてお留守のご本人に代わり、
ご夫人が丁寧なお返事を下さった。

アーティストの皆さんには、それぞれ音楽へ向かう
エネルギーや原動力がおありだと思うけれど、
中川さんの場合、このようなあたたかで
お優しさに満ちたご家庭から、素敵な音が
生まれているのだ、と感じた一瞬だった。

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コメント

 恒平さんのライブの日にイサトさんの奥様にメールしました。まだ里帰りしてましたかな。       こんなことをイサトさんの落陽ライブに参加しなかったのに書くのは無礼かもしれません。       奥様の知子さんは深夜放送の昭和62年ツアーで同じ班で、今だに毎年春の花見は開かれてます。     イサトさんが出会った公開収録では私と知子さんは隣にいました。舞台に知子さんが呼ばれた時はびっくりしました。その後、結婚する話を聞いてまたびっくり。大阪バナナホールの結婚パーティに招待を受け今だにその日の感激は忘れられません。西岡恭蔵さん、大塚まさじさんなどの歌がありイサトさんがニコニコしてました。       それ以来14年。来年は還暦ですが。ギター小僧でない私が、こんな形からファンになりました。     宮崎さんの奥様、千秋さんは茶木みやこさんの前のマネージャーで、この人も良く知ってます。 9/3に新大阪でもお二人のライブがあるので見に行こうかと思ってます。   ライブの感想でなくてすみません。今日は河口湖に行く予定でしたが夏風邪が治らず止めにしました。  それではまた。来月は10日に上京します。それまでには全快しますのでよろしく。それでは失礼します。

投稿: 浜ちゃん | 2006/08/20 16:50

>浜ちゃん


こんにちは、ご体調はいかがですか。
浜ちゃんならではの秘話のご披露、
ありがとうございました!


中川さんご夫妻のバナナホールでの
結婚披露パーティ、きっと多くの
ミュージシャンのお仲間に囲まれ、
素敵なひと時だったのでしょうね。
光景が浮かびます。


宮崎さんのご夫人、茶木さんの前の
マネージャーでいらっしゃるのですね。
これも不思議なご縁です。今月、
続いてライブが拝見できて、私も
とても嬉しいです。


では早く風邪を治されて、お元気でまた
ライブでお会いしましょう!(^0^)

投稿: つきのみどり | 2006/08/21 12:44

ライブ楽しかったですね。写真ありがとうございました。30年来自分の中に存在し続けたギタリストなので、やっぱ誰かに聴いて欲しいという思いが落陽にいて常に思うことでした。
ある意味定番ライブになっていったら・・なんて
思ってます。

投稿: ikki | 2006/08/22 02:34

>ikkiさん


ライブでのお手伝いお疲れ様でした。
今年は「フォークフェスティバル」で
エンディングで同じステージにも立ち、
また、ライブも間近でご覧になれて
本当に良かったですね。

イサトさんは落陽をお気に召して
帰られたようですし、ライブの
定番化、期待したいですね。

これからもよろしくお願い
致します。

投稿: つきのみどり | 2006/08/22 13:16

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