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2006/11/08

猫 Live in 小倉 信念の生む一本の道

11/3から、猫の活動再開後、初の
九州・広島ライブツアーが始まった。

初日は小倉・Folk Villageからスタート。
小倉なので、新北九州空港に着陸するフライトを
選んだ。飛行機は連休初日とあって、満席。
お子さんに「こんにちは、席はどこですか」と
話しかけ、また、プレゼントのおもちゃを持った
キャビンアテンダントさんが、忙しく機内を
歩き回る。「おもちゃが足りないわ」そんな声も
耳に入る。

新北九州空港は、基本的にJAL
スターフライヤーしか乗り入れていない、
周防灘に浮かぶ、新しいところ。着陸前から、
北九州工業地帯が視界に飛び込んでくる。
空港から移動する時も、それは変わらない。
数々の煙突、工場の建物…。

こういう景色を見ていると、日本は「ものづくりの国」
なのだ、と改めて思い知らされる。いいものを作る
ためには、しっかりした「ひとづくり」が欠かせない。
今、目先の受験勉強だけでなく、生徒の将来まで
見据えた「ひとづくり」を考えて仕事をしている教員は
どれだけいるのだろう。教育という仕事の重要性、
自分の仕事の責任の重さを改めて感じながら、
小倉へと向かう。

フライトで読んだ「SKYWARD」(JALの機内誌)に、
ちょうど小倉のことが出ていた。そこには、
「全国初」のものが多い土地だ、とも記されていた。

アーケードの商店街は55年前にできたとあり、
そして、競輪、24時間営業のスーパー、パンチ
パーマ(!)、1980(昭和55)年にできた、都市型の
モノレール。焼きうどんも小倉が発祥だという
(乾麺で作るのが小倉流、だとか)。小倉は新しい
ものをどんどん取り入れる街なのだ、という
印象を抱く。

メンバーの皆さんはもちろん、このお店をご紹介して
下さったファンの方などは、リハーサルから立ち会う。

私は(リハーサルにいても役に立たないので)ひと足
後から、お店へと出かける。その前に、小倉駅周辺を
うろうろ歩く。伊勢丹のデパ地下へ。東京と京都の
お店が品よく並んでいる。京都のお店は、JR京都
駅前の伊勢丹効果だろう。

店内で、ここでも「日本初」のアイス&ソルベ
(シャーベット)のお店、サン・マンデアイスを発見!

Blog061108a


青りんごのソルベを注文。
パリのパティシェ、
ブリュノ・アイム氏のお店
だとか。青りんごの良い香りと味が、
口いっぱいに広がった。やたらに
お酒や香料に頼っているわけではない味。
(また食べたいな)
伊勢丹を出て、お店へと向かう。

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Folk Villageは、
小倉駅から歩いて
15分、モノレールなら
旦過(たんが)駅のそば。
小倉駅前から続く、大通りに面している。

店内では、このお店のママさん(マスター
ではない)が、ドリンクの注文をさばいておられる。
30人ほどの客席も、常連さんらしい方でいっぱいになる。

今日のライブには、オープニングアクトで、山田和明さん
という方が出られた。「99%」、「曇りガラスのハート」、
「200メートル」など、力強く若い男性の気持ちを
歌い上げる。最後は、ワムの「Last Christmas」で、
しっとりと締める。

(どこかで見たことがあるかも…でも、そんなことない
わよね、私、小倉初めてだもん)
この疑問は、ライブ後に明らかになる。

山田さんの熱唱のあと、いよいよ、猫のライブ。「時の
贈りもの」、「たどり着いたらいつも雨降り」のメドレーで
スタートした。

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初めての場所なので、
まず、メンバー紹介。「僕の
エピローグ」、「昼下がりの街」、
「What a Wonderful World」と歌われる。

「猫は解散前の最後のツアーも、九州だったんです」
常富さんの、そんなMCが出る。
客席は、懐かしいはずの曲も、初めてのはずの曲も、
静かに、熱心に聞き入っている。カメラを出す人も
ほとんどいない。歌をしみじみとかみしめて聞いている。

「今日は福岡空港に着いて、車を借り、こちらまで
来ました」というMCに続き、「Café Mangosteen」、
「常春」、「各駅停車」、「Sanfrancisco Bay Blues」で
前半が終了した。「Sanfrancisco…」では、自然に
手拍子が沸き起こる。
(良かった!)
客席の好感触を私も感じながら、休憩に入る。

後半は「地下鉄に乗って」でスタート。乗り物から、
モノレールの話になり、「実は女房が行橋(ゆくはし)市の
出身でして…」と言われる内山さん。「モノレールが
出来た時は驚きました」とのお話。

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「Namida」、
「いい娘だね」と、
内山さんのコンガが
冴え渡る(今回のツアーでは、
コンガを先々でレンタルしてもらって
いるのだそうだ)。

常富さんが「昔の音楽には、こういうパワーある
ものがありましたよね。そういう昔の音楽に、
今も触れられるというのは、幸せなことですよね」と
言われる。

「Grapefruit Moon」、「人生なんてそんなものさ」、
「Don’t Think Twice, It’s All Right」、「わたしの
足音」、そして、「コスモス」と曲が続く。

客席からは、バラード以外で、手拍子が自然と
沸き起こる。心から楽しんでいらっしゃる様子が
伝わる。音楽が好きで、ライブを心待ちにして、
ここにいらしている、という感じがする。「雪」、
「My Way」と演奏は続き、ライブ本編は終了。

アンコールは、お約束の「海は恋してる」。客席も
楽しんでいる。

ライブが終わると、お話をされていた方もいるが、
長くとどまるわけではなく、三々五々、客席は
帰られる。ママさん曰く、「うちのお客さんは、
電車で見にいらしている方がほとんどなので
(電車の時間を気にしている)」とのことだった。

ライブ中、ひそかに気になっていた、内山さんの
ジャケットの胸ポケットのチーフのことを聞いて
みる。「カルダンのスーツについていたので、
30年くらい前のかな」とのお返事。こだわりの
お洒落の内山さんに敬意を表し、写真を
撮らせていただく。

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その後は、ママさん
ご夫妻が、猫の皆さん、
オープニングアクトの山田さん、
お手伝いのファンや私などを連れ、
行きつけのお店へと案内して
下さる。おいしいお魚、お刺身などを
いただきながら、皆さんでおしゃべりを楽しむ。

ママさんのトークに耳を傾ける。
「このお店を始めたのは10年前でして…一番
お客さんが来た時で、80人くらいでしたね。
誰だと思います?…細坪基佳さん
「30人くらいでないと、私ひとりでドリンクの
切り盛りができませんから、それ以上の時は
主人にも手伝ってもらいます」

山田さんのことを「いい線まで行くんですけどね、
デビューまでこぎつけなくて…」と紹介された後、
ご本人の口から一言。
NHKのオンエアバトルで、準決勝まで行ったん
ですけどね」
(そうか!私、TVで見たんだ)

こういったライブハウスに行く機会が増えたが、
その大半は「4、5年前」から始めた、と言われる。
10年前?まだフォークの再燃は今ほどでは
なかったはずなのに。

(だから、あんなにたくさん)
店内の壁には、一面にアーティストのサインが
飾られていた。
同じように、店内には、「明日のスター」を夢見る、
アーティストの卵の皆さんの紹介写真と出演日が
掲示されていた。

ママさんがフォークソングを心から愛し、昔からの
アーティストだけでなく、若い人も送り出そうと、
お店を切り盛りされている。フォークアーティストの
多くの方々に、今、おそらく、安心してライブが
できるお店、「小倉にはFolk Villageあり」と
思われていることだろう。

これだけのことをご自分の意志で、信念を持って
なさってきたママさん。この10年の歩みは、
最初は草だらけの場所でも、いつしか、
そのあとには道ができていた、ということだろう。

(道は違えど、私も信念を持ち、道を切り開いて
生きていこう)
Folk Village、ママさんご夫妻、ありがとう。そんな意欲と
満足感で、私は、小倉の夜を後にした。

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    2006.11.8          戦前のイメージをそのまま残すような 旦過市場 から        300mほど南に歩いたところに フォークビレッジ はあった         福岡空港からレンタカーに楽器を載せ高速道路を東へ          初めての旅路に胸は躍った           モノレール が上を走る広い通りに            猫ライブ のポスターが貼ってあり             すぐさま場所は分かった              休日の通りは人影もまばら    ... [続きを読む]

受信: 2006/11/10 01:27

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