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2006/12/28

映画「フラガール」 先見の明の重み

公開前から気になっていた、「フラガール」

ようやく先日、公開終了直前の映画館に駆けつける
ことができた。
時は昭和40年(1965)の福島県、常磐炭鉱。石炭から
石油へ、エネルギーの転換政策真っただなか。

石炭を掘ると温泉も豊富に湧き出るという地盤を生かし、
炭鉱を閉山して、常磐ハワイアンセンター(現在の、
スパリゾートハワイアンズ)を作ろう、ということになる。
「トリスを飲んでハワイへ行こう」というキャッチコピーに、
日本人の多くが夢見た頃の、憧れの「ハワイ」。

そこでフラダンスを踊るダンサーを募集し、ずぶの素人の
娘たちを一人前の「フラダンサー」に仕立てていく…と
いうのが主なストーリー。

平山まどか(松雪泰子さん)は、SKD出身のダンサー。
娘たちを教えるために東京からやってきた。最初は
あまりの土地の田舎ぶりと、娘たちのセンスのなさを
驚き、さげすむ。でも、主人公・紀美子(蒼井優さん)を
はじめとする4人の娘たちの熱意に動かされ、厳しくも
愛ある指導を積んでいく…。

エネルギーの転換政策、と言っても、まだ当時は石炭が
重要なエネルギー源だった。だから、常磐炭鉱を解雇され、
他の炭鉱へ移っていった鉱夫もいた。その行き先は、夕張。

先見の明、という言葉がある。ひとつの分野で大きなことを
成し遂げてくると、違う視点は持ちにくくなるし、まして、
方向転換なんて考えられなくなる。

でも、組織のトップや、人を指導する立場にいる者は、
先見の明がなければ、組織全体や教えている人すべてを、
暗い谷底に一緒に連れて行ってしまうかもしれない。

そして、自分のいる組織に先見の明がないと思えば、
今の社会なら、自分から移ったり、声をあげることも
大事だろう。

40年前、豊富な湯量を生かして、炭鉱町を「あたたかな
常夏」に生まれ変わらせようとした人たち、最初はその
行動を理解できずにいたが、娘たちが「町を守るために」
立ち上がったことに気づき、その挑戦を見守った親
(冨司純子さん)の世代…。

奇しくも今、夕張市が財政再建団体に指定されるほどに
なった現実を思うと、当時の常磐炭鉱のトップの、先見の
明の鋭さには、感服せずにはいられない。
そして、私も、鋭い先見の明を持てる人間でありたい。

また、勇気を持って、自分たちにできる新しいことをしよう、と
新しい未来を切り開いた、フラ・ガールたちにも、賞賛と
敬意の拍手を送りたい。

「未来をあきらめない」というのが、この映画のキャッチ
コピーだった。
(「未来は、自分でつかむもの」かな)
来たる年への新たなエネルギーが、自分の中に
沸き起こるのを感じた、映画館からの帰り道だった。

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コメント

TBありがとう。
中村氏だったかな、この経営者は、「プロジェクトX」になりそうな、傑物ですね。

投稿: kimion20002000 | 2006/12/30 23:02

>kimion20002000さん


コメントとTBありがとうございました。
大変詳細な「フラガール」の記事、
うなずきつつ拝見しました。
(皆さんも、TBされた記事を
ぜひご覧下さい)

自分の身近にも、「先見の明」の
ある方はいると感じることが
よくあります。そのような方の
素晴らしさを見習って生きて
いきたいと改めて考えました。

投稿: つきのみどり | 2006/12/30 23:52

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