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2007/03/09

中西保志さんLive in STBスイートベイジル 新しい旅立ちの記念日

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中西保志さんの新作CD
「Standards」発売記念
ライブが、3/7にSTB
スイートベイジル
で開かれた。

STBスイートベイジルでのライブ、と聞いた瞬間、
(さすが大手レーベルと契約しただけある)
そう感じた。

ここは250人ほど入るお店。中西さんがこのところ
ライブを開いているクラスのお店の倍以上。ここで
赤字を出さぬようにライブができるのは、大変なこと。
関係者の皆さんが、総力を挙げ、ここでのライブを
成功させようと売り込みなさってこの日を迎えた
ことだろう。

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開場時刻に
来ると、開演まで
2時間ほどある。

(経営元のこちらのおかげで)ハーブを生かした
お食事とドリンクが楽しめる。ワインリストもあるし、
また、ハーブティもあるので、アルコールが得意な
方から、そうでない方まで、楽しめる。

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開場後も続々と
観客がドアをくぐる。
男女比は、女性が若干
多いか、といった感じ。開演の
頃には、店内はほぼ満席になった。

バックミュージシャンの皆さんを従え、中西さんが
暗闇の中、登場なさる。「LOVE LOVE LOVE」、
「いっそセレナーデ」、「あまく危険な香り」で
ライブは幕を開けた。そして、最初のMC。

「今年で15周年を迎えることができまして…15年も
歌い続けて来たのは奇跡だと思いますが、こうして、
奇跡のライブに来て下さった皆さんに、『大人の
ライブ』をお届けしたいと思います」

今日はベースが(エレキではなく)ウッドベース。
それだけでぐっと、全体のサウンドがジャズの
ような雰囲気になる。パートナーも食い入るように
ステージを見ている。

ここで椅子に座り、「Missing」と「もうひとつの土曜日」を
熱唱。「もうひとつ…」は、もともと、中西さんは
浜田省吾さんの歌が大のお気に入りでいらした、
とのこと。

「’80年代、’90年代、’00年代の名曲を今回の
アルバムで集めました。新しい時代の歌ですが、
スタンダードにしていこう、という気持ちでいます」

「Missing」は、私にとって青春時代によく聞いた歌。
つい少し前の曲、という気持ちもある。それがもう、
他の方に歌い継がれるだけ時が経っている現実に
気づくと、自分の生きてきたこれまでの歩みを思い、
感慨もひとしおになる。

ここでメンバー紹介。今日は皆さん、中西さんの
バックで演奏なさるのは初めての方ばかり。
江草啓太さん(p)がバンマスで、中西さんに
ライブ中「リーダー」と呼ばれていた。

長谷川友二さん(g)は、ソロでライブもなさり、歌も
歌われるギタリスト。大阪・鶴橋ご出身の
真船勝博さん(b)、そして、紅一点の
猪俣優子さん(per)。

伴奏は、江草さんの3カウントで始まる。皆さん顔を
合わせられて短いだろうけれど、さすが、ぴたりと
息が合っている。
「夜を数えて」、「さよならが待っている」と、中西さんの
オリジナルが続く。

「デビューの時は、新宿にあった日清パワーステーション
(※今はない)で、記念ライブをしたんですよ、懐かしい
です。その頃出会った方、業界の方もファンの方も、
時が経ってまた会うこともあり、出会いって貴重だと
しみじみ思います」
「Mirage」を歌われて、ライブは休憩に入った。

ここでのライブは、必ず休憩がある。この時、開演直前に
駆け込んで来る方もいるので、食事のラストオーダーの
確認もある。ホール、ステージとも、スタッフさんは
いつも気持ちよく、そして、手際よく動いてくれている。
ステージでは照明用のカラーシート(ライトにはめこむ
もの)も変えられる。

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休憩後、
「She」で
ライブは再開された。
「Unchained Melody」と、洋楽の
カバーが続く。

続いて、今回はここで「最後の雨」。
「この曲をCDに入れる時、こんな
素晴らしい曲と一緒になって、大丈夫かな、
オールスターの中にぽつんと2軍選手が、と
いう感じだと思いました。でも、この曲がある
から僕も今まで歌い続けてこられたわけですし、
それこそ、よぼよぼの爺さんになっても、この
歌は歌い続けたいです。そして、他の人にも
歌い継いでほしいです」

この曲はいつもライブ終盤で歌われるので、
ご自分の思いのたけを伝えるチャンスがない
中西さん、今日は堰を切ったように、その
思いを届けて下さった。

続いて、「Standards」から、「女性ボーカルの
歌を集めたコーナー、紅組、と僕は呼んで
います」ということで、「Everythiing」、「シングル・
アゲイン」、「桜色舞うころ」、そして、「春よ、来い」と、
4曲続けての熱唱。
この間、座って歌われていても、曲が終わるごとに
立ってお辞儀なさる、中西さん。

バックの皆さんの演奏水準が、本当に素晴らしい。
リーダーの江草さんの心のこもったピアノは
言うまでもない。「シングル…」では、ギターの
長谷川さんの渾身のソロが響いた。ベースの
真船さんも、曲の雰囲気に合わせ、時には弓で弦を弾く。

そして、なんといってもピカイチのご活躍だったのは
パーカッションの猪俣さん。
ドラム、シンバル、コンガ、マラカス、ウィンドチャイムに
トライアングル…1曲の中で、次々にこれらの楽器を
ひとりで操り、巧みにリズムを刻んでいく。もちろん
その間、リズムがずれることは、まったく、ない。
冷静に、的確に、そして、あたたかく周囲を
見ながら音を出していらした。

(猪俣さんと演奏なさる方は、とてもやりやすいはず)
ドラム、パーカッションの類が狂えば、バンドの全てが
台無しになる。この方との演奏では、周りのミュージシャン、
そして、歌手の方はとても安心なさってできるだろう。

ライブは、長谷川さんの力強いコーラスも加わった
「LAST CALL」で終わりを迎えた。
そして、待望のアンコール、まずは江草さんだけを
連れられて、「歓送の歌」。最後は、全員で
「Stardust」を演奏なさっていた。

(この場で、「歓送の歌」を聞く日が来ることに
なろうとは…)
小さなライブハウスでの不定期のライブの日々、
大手レーベルとの契約が切れた日々。中西さん
ご自身も暗闇で、手探りの中で歌われていたことと
思う。

そんな中西さんの過ぎし日を思うと、大手レーベルと
契約できたこと、そして、これだけの規模のライブ
ハウスに人が押し寄せることは、ある意味「奇跡的」
かもしれない。

それは、それだけ中西さんの歌を好きな人がいた、
何よりのしるしでもあるし、中西さんの再びの
ご活躍を待ち望んでいた人がいた、何よりのしるし
でもある。

そして、「カバーCDの発売」という事実を見ても
(オリジナルの作者の許可を得なくてはならない
から)、「業界の方にも実力が認められて」いる
人でなければ、不可能なこと。

だから、中西さんの歌は、一般のファンだけでなく、
多くの業界の方にも、改めてその存在意義を
認めてもらえた、ということになる。

私は、自分の心の琴線に引っかかったアーティストの
歌を聞き続けてきた。稲垣潤一さん、中西保志さん、
竹内まりやさん…他にも多くの方の歌を聞いてきた。

昔はうまく言葉で説明できなかったけれど、今に
なって思うのは、「歌声に存在感のある」人の歌
だけが、思春期に出会ってから、今までずっと、
私のそばにいる、ということ。

(こういう人の歌に出会えて、私はラッキーだった)
改めてそう思わずにはいられなかった。

(今日は、中西さんの、新しい旅立ちの記念日!)
そう確信した私は、笑顔で、お店のドアを開け、
六本木の喧騒に戻っていった。

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コメント

ライブ行かれたのですね、よい時間でしたね(^^)

読んでいるうちに、その場にいたような気持ちになりました。妄想でライブ参加です!

感無量ですね。
地に足をつけたアーティストさんとして、
天からの恵みである「ヴォイス」を大切にしてほしいと心から祈る気持ちです。

大人が楽しめる音時間。
年をとっていくのが楽しみになりますね。

投稿: ユイ | 2007/03/10 12:42

>ユイさん


コメントありがとうございました。


>大人が楽しめる音時間。
>年をとっていくのが楽しみに
>なりますね。


子どもの頃には気づかなかった、
また、昔の日本にはなかった
文化ですね。このような形で
様々な「大人の文化」が
根付いていくことは
素晴らしいです!


投稿: つきのみどり | 2007/03/10 22:12

はじめてコメントを書かせていただきます。
私もライブに行きました!
つきのさんの文章自体が「大人の」という感じですね。素敵です。
そうそう、そういうこと中西さん言ったよねえ~とその時が蘇ってきます。
それにいろんなことご存知なんですね。
私、音楽関係もうといです。中西さんがSTBで
ライブできただけでも「奇跡」なんですか。
今回、すごく頑張っていますよね。
私はファン暦12年ですが、本当に中西さんに出会ってよかったと思っています。
本当に心の琴線に触れる声ですよね。
これからもずっと応援し続けます!

投稿: ヨッシー・元日向夏 | 2007/03/11 16:31

>ヨッシー・元日向夏さん


はじめまして、書き込みありがとう
ございました。


中西さんはここでライブをなさるのが
初めてだったはずです。
ずっと大手レーベルと契約なさって
いた、というのならまだしも、
一度大手レーベルから契約を
切られた方が、改めて大手と
契約でき、ここでライブが成功
させられるというのは、大変な
偉業だと思います。


でも、これは、それだけ中西さんの
ことを待ち望んでいるファンの方が
たくさんいる事実ですよね。


私の「最後の雨」についての
記事は、毎日誰かが検索して
たどり着いていて、恐らく
「最後の雨」に関して(購入
サイト以外では)、日本でいちばん
読まれている記事だと思います。

http://tsukinomidori.cocolog-nifty.com/happy/2005/01/post_4.html


大変ありがたく嬉しく思っています。
もしお時間があれば、他のファンの方にも
この記事のことをよろしくお伝え下さい。
ではまた良かったらおいで下さいね。

投稿: つきのみどり | 2007/03/12 16:27

僕はアルバムを購入しただけで
ライブは残念ながら体調が許さず
断念してしまったんですが
ここで様子が読めてよかったです。

3月下旬くらいのインストアイベントに
行けたらいいなと思っています。

このアルバムもいいアルバムだったから
生歌もよかったんだろうなぁ…

投稿: dai_JIRO_ | 2007/03/14 00:22

>dai_JIROさん

ご無沙汰しております。
ご体調いかがでしょうか。どうぞ、
無理をなさいませんように。


中西さんは(たぶん)デビュー以来の
インストアイベントの多さでは
ないかと思います。ぜひとも
イベントで生歌を聞けますように
お祈りしています。

投稿: つきのみどり | 2007/03/14 00:30

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