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2008/11/01

古典を生活に生かそう 2008年11月の思い

今日11/1は、「計量記念日」、
「点字記念日」などの日。そして、
今年から「古典の日」が
加わるそうだ。

Blog081101


ちょうど千年前、
『紫式部日記』の
寛弘五年(一〇〇八年)
十一月一日の記事、こんな文がある。

「あなかしこ、このわたりに、若紫やさぶらふ」
(恐れ入りますが、このあたりに若紫の君はいますか)

これを言ったのは、藤原公任(ふじわらのきんとう)。
詩歌・書・管弦に優れる、「三船の才」で知られた、
当時の大文化人。「若紫」は、『源氏物語』の巻の名前、
源氏が生涯をかけて愛した、紫の上にちなんでいる。

ちなみに、紫式部は、この言葉を聞き、返事はせず、
こう心でつぶやいた。
「源氏に似るべき人も見え給はぬに、かの上は、
まいていかでものしたまはん」
(光源氏の君に似ていそうな人もいらっしゃらないのに、
紫の上など、ましてどうしていらっしゃるのかしら)
…怖いまでにキツイ。

この文ゆえに、既に千年前に『源氏物語』が宮廷で
読まれていたことがわかる。だから今年は
「『源氏物語』千年紀」ということで、多くの
イベントがあり、また、関連する本も数多く出版されている。

そして、今日11/1も、先ほど挙げた『紫式部日記』に
ちなんで、「古典の日」となった。

日々、古典を教えていて、痛切に感じることがある。
『源氏物語』に限らず、古典全体が現代の日本人の
生活から遠ざかっていると。

私は折に触れ、こんなかたちで生徒たちに説明をする。
「日本は歴史ある国で、千年前に既にこんな立派な
文化が成立していたの。それが今まで読まれ続けて
いるのは、つまり、今の生活にもヒントになることが
たくさんあるから。そう思って勉強してほしい」

大学・大学院で日本古典文学を専攻した私、もちろん
『源氏物語』は原文ですべて読んで、恋愛や人生に
ついて、多く学び、考えさせられて生きてきた。

また、他の古典文学作品でも、
(今の生活にもヒントになるなぁ)
と感じることが多くある。

ただ、古典を原文で読んですっと理解できる人が
少ないから、遠ざかってしまう人が増えることも
否定できない。日本文学を専攻する大学生の
卒業論文も、現代作家のものがズラリと並ぶ。

未曾有の経済混乱など、光を見つけ
にくいことの続く、今の世の中。

でも、古典文学を学んでいると、日本は、
混乱の時代でも、人々は確かな知恵を
持ち、たくましく生き抜いてきたことが
はっきりとわかる。

だから、今の時代こそ、「現代に古典の知恵を
上手に生かす」ことを取り入れたい。日本の
古典作品はもちろん、大きな影響を与えた
中国の古典作品について、私も、そういう知恵を、
少しずつ皆さんにお伝えしていきたい。


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