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2010/09/04

鎌倉音楽祭 鶴舞2010 手放して、次の未来をつかむ

8/28に開催された、鎌倉音楽祭 鶴舞2010

今年で5回目のこのイベント。以前から
興味はあったが、もろもろの都合で
足を運ぶことができなかった。
もともとこのイベントは、武部聡志さん
音楽プロデュースをなさっている。それだけで、
見たいと思う気持ちはひそかに持っていた。

武部さんの手がけられた音楽で、たぶん最初に私の
心を捉えたのは、徳永英明さん「レイニーブルー」。
初めて出会った頃から、この曲はずっと好きだった。
武部さんがアレンジを担当なさったと知ったのは、
もちろん、ずっと後のこと。

8月初め、ひょんなことから、今年の鎌倉音楽祭は
「大銀杏の芽吹きに 歌をささげる」がテーマ、
そして、平原綾香さんのご出演があると知る。

この2つが、大きく、私の心を動かした。
樹齢千年以上と言われる大銀杏は、3/10未明、
強風で根元から倒れてしまった。

この大銀杏、「親が傍らで再生を見守る形」という
八幡宮のご希望で、根元から3.4mのところで
幹を切り、残った根と共に、元の場所から数m
左側に移植したという。

だから、元の位置には銀杏の根があり、移植した
大銀杏がその横にある。実は今年3月末、私は、
倒木直後の大銀杏を見ている。既に、大切に
祀られていた。


Blog100904a


鎌倉は幼い頃から
何度も出かけてきた。
さまざまな年代の、季節ごとの
美しい鎌倉が、たくさん私の大事な
思い出になっている。

大仏の大きさに圧倒された、小学生の私。
高校生になって、あまり大きくない、と感じ、
自分が大きくなったことに気づく。
江ノ電にまだ冷房がなく、飛び乗ったら、
暑くて驚いた、幼い日。

そんな私にとって、大銀杏はあるのが当たり前、
倒木なんて思いもしないことだった。
(専門家が見ていらっしゃるとはいえ、この木、
どうなるのかなぁ…)
不安な気持ちを抱きつつ、シャッターを切った。

私が訪れてから間もなく。大銀杏に若芽が出た、と
ニュースで聞く。
(そんなことが起こるの?!)
にわかには信じがたい。映像を見てもピンと来ない。

そのまま、日常の忙しさで、鎌倉行きも足が
遠のいていた。
(…大銀杏、どうなっているんだろう)
この目で確かめなくては、という思いに駆られる。
平原さんの歌も、生で聞かなくては、という思いが
湧き上がる。

チケットは無料、招待制。運よく当選、チケットと
パンフレットを当日まで大事にして、いざ、鎌倉へ。

でも、事情で鎌倉駅到着が開演ギリギリに。
鶴岡八幡宮に急いだが、トップバッターの
Le Velvetsがちょうど終わったところだった
(Le Velvetsの皆様、記事が書けずに
申し訳ございません、また機会を作ります)。
パンフレットやお土産のエコバッグなどを
いただき、観客席へ急ぐ。

武部さんがアーティストをつなぐ
ごあいさつ。
「例年、雨とかお天気に恵まれませんが、
今年はこの通りで…」
リハ中は暑くていらしたと思うが、
開演時は既に涼風が境内をなでていた。

大銀杏に目をやる。一瞬、言葉をなくした。
(…あんなに芽吹いている?!)
にわかには信じがたい。でも、何度見ても、
同じだった。


Blog100904b


夢中で、ライブの合間に、
この写真を撮った。ステージに
向かって撮ったのではないので、
特にお咎めはなかった(出演者を撮ろうとして、
注意された人がちらほらいた)。

(ライブ中に、ご出演者の写真は一切撮っていない。
鶴岡八幡宮のご祭神、応神天皇《おうじんてんのう》、
比売神《ひめがみ》、神功皇后《じんぐうこうごう》に
誓って、ここに書かせていただく)

次は、KANさん。社殿のステージに現れたいでたちに、
場内どよめく。平安貴族風の着物に下駄!
(KANさんって「紅白」の時もモーツアルト
みたいだったし、こういうお茶目なところが、
いいのよね)

しかし、暑そうだし、ピアノのペダルは
踏みにくそう。奮闘されながらのライブ。
「愛は勝つ」、「プロポーズ」と、私の好きな
歌が続き、さっそく感動。
3曲目は、新曲の「よければ一緒に」。これも、
覚えやすいメロディと素敵な詞がとてもいい!

4曲目、川江美奈子さん溝口肇さんとのコラボ。
「星屑の帰り道」を川江さんとデュエット、溝口さんの
品あるチェロが曲に華を添える。川江さんは
白いロングブラウスにレギンス、髪の飾りが
かわいらしくてお似合い。溝口さんは端正に黒の
ジャケット姿、これもまた暑くていらっしゃるだろうに、と
気がかり。

KANさん、ここでご退場、川江さんおひとりに。
1曲目、新曲「森の歌」。
「祖父が、庭で木を育てていた人でした…」

(そうか!)
この事実を知ると、彼女の代表曲が、すーっと
心に深くしみこんでいく。それは、次の曲。
再び、溝口さんとのコラボで、「桜色舞うころ」。
そう、中島美嘉さんへ提供した作品。

川江さんは退場なさり、溝口さんおひとりに。
溝口さんと言えば、
「世界の車窓から」。会場から、
「あぁ~」
という納得の声が漏れる。

ここで、植村花菜さんがステージへ。
白地にグレー、髪もまとめ、きりりとした
浴衣の装い。
「初めて鶴岡八幡宮に来ました。ほんまに
素敵な場所!気合入れて浴衣で来ました」

植村さんの「Only You」をコラボで。曲の切なさに
チェロが合う!
溝口さんはご退場、植村さんおひとりに。
(今年の鎌倉音楽祭が好天だったのは、
植村さんが驚異の「晴れ女」でいらっしゃるから
かもしれない)

「ミルクティー」、そして、
「家族がいつもそばで笑っていることは、奇跡のような
ことやと思います。当たり前のようでそうでない…
皆さん、それを忘れないで下さい」
と言われ、「トイレの神様」。会場のあちこちが
目頭を押さえる。私もそのひとり。

感動の拍手が植村さんを送り出す。続いて、
川井郁子さん。この方も、一度生で音を聞きたかった。
ちなみに、この時点で18:30過ぎ。
エメラルドグリーン、裾がイレギュラーの
膝丈ドレスが良くお似合い。

「Red Violin(恋のアランフェス)」。アランフェス
協奏曲にラテンの要素が加わり、夏のステージに
ふさわしい。
(どうしてこんなに艶のある音なんだろう…)
惚れ惚れと聞き入る。

川井さんソロはこの1曲、
(もっと聞きたい…)
と思っていると、平原綾香さんを招き入れる。
(おふたりのコラボ、なんて贅沢!)
すぐに気持ちが変わる。曲は「Jupiter」。会場中が
音と歌に聞き入る。

川井さん、微笑をたたえてご退場、平原さんおひとりに。
エスニック風のロングドレスがキュートでお似合い。
「この歌は、1行ごとにいろんな方が歌詞を書いていて、
それをつなげたものです。人と大銀杏を結ぶ
お手伝いになれたら…」

「星つむぎの歌」。この曲は、スペースシャトル
エンデバー・土井隆雄宇宙飛行士WAKE UP曲だったので、
「私にとっては、宇宙デビューの曲でもあります」
(…確かに!!)
スケールの大きい話。

平原さんの歌は、体の芯に届く力強さがある。
CDの何倍も感じる強さ。
「同じ時代に生きていることって、奇跡のようで、
実は必然ですよね」
頷きながらMCを聞く。

次が、CD「my Classics!」から、「新世界から」。
「この曲の詞を書いている頃は、つらくて、
苦しみから抜け出す気持ちで作りました…
あらゆるものを一度手放すことで、新しい
ものをつかめる気がします」

感動の余韻の中、JUJUさんを招き入れる。
ゴールド系のタンクトップ、白いショートパンツが
お似合いで、かわいい。

平原さんとおふたりで、この時期の名曲、
「晩夏-ひとりの季節」(荒井由実さん)。
この8/28の朝、「天声人語」(朝日新聞)でも
歌詞が取り上げられていたのを思い出した
観客も多いだろう。平原さんもかつてカバー
されているが、今回はオリジナルに近いアレンジで。

おふたりのハグの後、平原さん、
笑顔でご退場。JUJUさんおひとりになる。
三方の客席に、
「こんばんは」
丁寧に腰を折ってお辞儀していかれる。

「鎌倉に来たのは生まれて初めてですが…
何だか体が、ふーっと軽くなった気がします」
「明日がくるなら」。この場で聞くと、改めて
この詞の重みをずしーんと感じる。
明日が来るのは、そう、決して、当たり前の
ことなんかではない。

お水を飲み、
「お暑うございますね…私だけ?」
既にとっぷり日の暮れた客席。心地よかった。
(…お辞儀といい、丁寧なお嬢さん)

「最近出したカバー曲です」
「Hello Again-昔からある場所」My Little Lover
おなじみ。
最後は、JUJUさんの、この世界への強い思い。
「やさしさで溢れるように」

ほどなくしてのアンコール。全員がご登場、
平原さん、白の膝丈ドレスがかわいい。
武部さんから、バンドのメンバーのご紹介。
武部聡志さん(kbd)
鳥山雄司さん(g)
竹下欣伸さん(b)
MATAROさん(per)
武部さんの高い音楽性と、バンドの皆さんの
レベルの高い演奏が、このイベントの要になっている。

ここで初披露されたのが、川江さんの作品、
「千枚の手のひらを」。
手のひら、は銀杏の葉。新しく芽吹いた、大銀杏へ
捧げる歌。ご出演の全員で合唱、合奏で感動の
エンディングとなった。

終了は19:50過ぎ、予定では20:00だった。
境内という事情はあるのだろうが、こういう
イベントで定刻前に終わるのは、あっぱれ!

大銀杏は、今までの歴史に一度区切りを
つけるように、根元から倒れた。
でも、多くの人の「また芽吹いてほしい」と
いう声に応えるように、再び芽を出し始めた。

(大銀杏と同じなのだ)
この春、今までの人生に一度区切りをつけた私。
でも実際の知人・友人、webでつながっている
多くの皆さんの有形無形のお励ましに支えられ、
新しい人生を歩み始めている。

今までの人生を無駄、とか、
おかしい、と切り捨てるのではなく、
そこで得た経験を生かし、次の人生の
ステージで輝けるように努力している。

平原さんのMCのように、今までの人生の中で
得たもので、何かを手放したからこそ、次の
新しい未来がつかめるのだから。
(大銀杏と同じように、次の人生へ芽を出し、
がんばって行こう!)

心からこのイベントに感謝し、出口前で、
川江さんのCD「千枚のてのひらを」を購入。
(この曲が、イベントのテーマソングになると
いいのに)
※CDの詳細はこちら

多くの門前町と同じように、鎌倉の夜は早い。
20:00前でも、大半のお店が翌朝のために、
既に門を閉じている。

でも、その暗闇の中で、私はいただいた
勇気を胸に、力強く鎌倉駅への帰り道を歩いた。

ご出演、ご関係の皆様に、心からの感謝をこめて、
この記事を。

【放送予定】
9/5(日)19:00-19:55 T-FM
10/3(日)19:00-21:00 TwellV(BS/12ch)

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コメント

みどりさん、とっても素敵なイベントで
あったことが読んでいてわかりました。
ちょっとばかり涙もでたほど・・・。

音楽にも大銀杏にも、元気を
いただけますね。
私はこの記事にも元気をいただきました。

ありがとうございます!

投稿: rsmatsu | 2010/09/08 21:04

>rsmatsu様

お優しいコメント、
ありがとうございます。
嬉しいです。

皆さまのコメントにも、私は
いつも力強いお励ましを
いただいています!!

鎌倉音楽祭は、こんなに
素晴らしいのに無料イベントです。
ご関係の皆さまのご熱意とご尽力に
深く感動しています。
できる限り長く続いてほしいです。

鎌倉の由緒ある神社の境内なので、
ご出演の皆さまも、普通の夏フェスとは
違う思いをお持ちのようで、それが
感動に拍車をかけています。

ちなみに、TV放送のある予定の
BS12chは、BSが視聴できれば、
無料でご覧になれるそうです。

ひとりでも多くの方に、
このイベントの素晴らしさが
伝わることを願っています!!

投稿: つきのみどり | 2010/09/08 21:19

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