稲垣潤一さん CD「ある恋の物語 My Standard Collection」 懐かしい、でも、今の気分!
稲垣潤一さんの最新アルバム、
「ある恋の物語 My Standard Collection」が、
本日6/13、発売された。
この数年の稲垣さんは「男と女」シリーズ3作のデュエットカバー、
昨年発売のオリジナル「たったひとりの君へ…」と、意欲的に
活動なさってきた。ステージでも山中千尋さんとの共演など、
ジャズとのコラボもなさり、様々な面でファンにとって
楽しみが多かった。
今回のアルバムは、その延長線上にある。
「スタンダード・ナンバーを新しい日本語詞で
歌う」という、新企画だから。
通常盤と特別盤の2種類が発売された。
「007のテーマ~ロシアより愛をこめて」イントロから、
映画の世界に一気に引き込まれる。伊藤銀次さんの
(初めての)訳詞が、冷戦下の東西対立という、
近いが、遠くなりつつある過去を思い出させてくれる。
(伊藤さんは2012/06/01blog記事で、この
アルバムの話題を書かれている)
コラボは訳詞だけではない。「男と女」シリーズのご縁から、
「Tea For Two」では、尾崎亜美さんがコーラスと訳詞を
ご担当。ここであのチャーミングヴォイスと歌詞に、また出会えた
楽しさ。
また、沢田知可子さんが「ある恋の物語」で、やはり
コーラスをご担当。国府弘子さん、もちろん、
山中千尋さんも参加された曲もある。
そして、女性陣だけではなく、Le Velvetsの皆さんや、
桑山哲也さんのご参加曲も。
また、やはり「男と女」シリーズの良さをうまく生かし、
荻野目洋子さん(「恋はリズムにのせて」)、
松田美緒さん(「男と女」)、伊集院幸希(いじゅういん・ゆき)さん
(「恋心」)などのデュエットも心憎い。
伊集院さんは、筒美京平さんのご推薦でお相手となったらしい
(この記事をご参照いただきたい)。筒美さんは、
「ドラマティック・レイン」、「夏のクラクション」などの
作曲者でいらっしゃる。
曲目をご覧になると、幅広い世代の方が「懐かしい」と思われる
のではないだろうか。「ある恋の物語」は、湯川れい子さんの訳詞、
NHK「ラジオ深夜便」(2012/3/7放送)で、「青春時代の大事な曲に
訳詞ができて嬉しかった」という趣旨のことをおっしゃっていたのが、
強く心に残った。
そして、懐かしい雰囲気が全体に流れつつも、アレンジと
最新の訳詞、特に、杉真理さんの作品が、全体を
「ムーディーなスタンダード」の範囲に留めているのではなく、
「上質の大人のポップス」に仕上げている感じがする。
杉さんの描く世界は温かく、聞く人を自然に笑顔にさせてくれる。
このアルバムは、多くの世代の方、特に男性に聞いて欲しい。
大変な毎日ではあるが、記憶の奥底にある懐かしいものも、
手のかけ方で今の自分にとって楽しく、また、心の安らぎや、
励ましになることに、改めて気づかせてくれる。
そして、個人的なことだが、日本の古典文学作品を現代に
生きる知恵として多くの人に伝えたい私にとっても、
このアルバムは、これからの人生での、ひとつの心の
支えになるだろう。
そういう意味でも、稲垣さんとスタッフの皆さんに心から
感謝申し上げたい。
稲垣さんの今のライブのサポートミュージシャンの皆さんは、
どんなアレンジでも見事に演奏して下さる。この、
稲垣さんの作品に新しく加わったラインナップに、
ライブでまた出会えるのが今から待ち遠しい!
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