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2012/07/30

映画「いわさきちひろ 〜27歳の旅立ち〜」 道を突き進む幸せと苦しみ

映画「いわさきちひろ 〜27歳の旅立ち〜」を見た。

この夏、どうしても見たい映画の、1本目。新聞広告に
ハッと胸をつかれ、先日、酷暑の中、映画館へ向かった。
予想通り、客席は9割以上が女性。母娘二代で
いらしている方も。

いわさきちひろさんは、1918(大正7年)のお生まれ。
三姉妹の長女として育つ。絵が好きで、美術学校に
進みたいと切望するが、厳格なご両親のもとに育ったため、
叶わない。両親の勧めで望まない結婚をし、満州へ渡る。

心も体も固く閉ざしたままの彼女に、夫は結婚2年後
「自殺」という形で答えを出す。遺骨を抱いて帰国した
彼女を迎えたのは、積極的に戦争へ協力する両親だった。

その母の勧めで、再び満州へ渡る。しかし、心身を病み
帰国、東京で焼け出され、長野県松本市で終戦を迎える。

終戦後、今まで両親から正しいと教えられていた価値観が
反転したことに衝撃を受ける。反戦活動家との出会いが
彼女の背中を押し、東京へ出奔する道へとつながっていく。

焼け跡で志を同じくする仲間と絵の勉強を始め、極貧の中で
絵を描き、徐々に仕事を得ていく。そして、松本善明氏と
運命の出会いをし、貧しいながらも真に結び合った結婚。
程なくして、一粒種のご子息・猛さんにも恵まれ、喜びと
困難の中で、絵を描き続けていく…。

話の続きは映画をご覧いただくとして、いわさきちひろさんの
作品に初めて私が出会ったのが、小学校の3年生くらいの時。
国語の教科書の挿絵に使われていた。他の方の絵と
明らかに違う独特の印象に、強く興味を持った。

その後、彼女のご経歴などを断片的に聞くことがあり、
なぜ反戦運動なのだろう、などと思うことがあった。だが、
今回この作品を見て、すべての疑問が解け、彼女の足跡に
納得した。

私は、歴史などを学ぶにつれ、子どもの頃から、「自分の
意志に反したことを周囲に強制されてきた前世代の人たちの
思いを受け止め、自分の置かれた環境に感謝しつつ、
したいことを精いっぱいしよう」という思いを強く持っていた。
今もその気持ちは変わらない。

ただ、大人になってわかったのは、「選んだ道を突き進むことは、
喜びと幸せもあるが、苦労も計り知れない」ということ。
その苦労を引き受ける覚悟がなければ、道を進んでも、
すぐ逃げ出してしまうことになる。

この作品の監督・海南友子さんは、私と同世代。
ちひろさんの足跡をさまざまな面から、そして、彼女の芯を
見事に描いている。団塊ジュニア世代として、荒波に
もまれつつ、好きなことを選ぶ喜びと苦労を味わわれて
きた方だからこそ、描けている部分があると感じた。

喜びを感じ、苦労を引き受けつつ、
これからも自分の信じる道を貫いて生きていこう

そういう勇気をいただいた。

いわさきちひろさん、ご出演・ご関係の皆さんに、
心からの感謝を申し上げたい。

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