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2013/04/10

齋藤順さん「Oblivion」 忘却したいほどの日々が生むもの

齋藤順さんのアルバム「Oblivion」。

昨年手に入れて、聞き、感想を書こうとずっと考えていて、
やっとタイミングが合った。齋藤さんは、コントラバス演奏家。


このアルバムのプロデューサーは、塩入俊哉さん。そういうご縁で、
買い、その時、齋藤さんに握手もしていただいた。とても
大きく、力強さと柔らかさを併せ持っていて、驚いたのを
覚えている。いただいたサインには「Mr.Bassman」とも
添えられている。

齋藤さんは東京藝術大学で学ばれた後、現在はクラシック
だけでなく、ポップスまで幅広い演奏活動をなさっている。
後進の指導にもあたられるなど、さまざまにお忙しい毎日を
送られているご様子。

アルバムには多彩な12曲が並ぶ。季節や景色が脳裏に浮かび、
とても聞きやすい。ライナーノーツの「楽曲徒然」、丁寧に曲の
紹介が書かれていて、読みつつ聞くと理解が深まる。

「リベルタンゴ」こういうタンゴの表現もある、と驚き、心ひかれる。

「伝えたい気持ち」(featuring宗次郎さん)。優しい旋律と響きが
一体になり、癒され、また、励まされる。初めて聞いた時は
なぜか涙が出そうになった。

「アメイジング・グレイス」無邪気な明るいもの、どん底の時に
救いを求めるもの…祈りにはさまざまなものがある、と改めて
思い知る。

「かえるべき場所を求めて」穏やかに、自分の心にまっすぐに
向き合い、本当に大事な存在…人、ものごと、場所を求める
気持ちを呼び起こしてくれる。

oblivionは「忘却」という意味。CDの解説には、齋藤さんご自身で、
右手指の機能障害から、楽器が思うように弾けなくなってしまった
苦悩の日々のことが綴られている。
そして、そこからの奇跡的な再起も。

忘れたいほど、つらい日々。誰しも何かしらあるのではないだろうか。
絶望の淵に立った者だけに見える、わかること。忘れ去りたいほどの
苦悩の日々も、もがきながら通り過ぎて、何とか生き延びる。

ある日、ふと振り返ると、その日々が、自身の血や肉となり、
パワーアップさせてくれたことに気づく。その思いを胸に、まだ見ぬ
未来へ、希望を持ち、歩んでいける。

このアルバムは、嵐の後の穏やかな日和の海、というイメージ。
嵐が去り、その後の光の中で、生きる日々。嵐の前より、確実に、
たくましく、しなやかに強くなった自分がいる。

こんな素晴らしさに改めて気づかせてくれる、アルバム。
ひとりでも多くの方に聞いていただけたら、嬉しい。

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