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2014/11/20

IBSAブラインドサッカー世界選手権2014 新しいサッカー文化へのキックオフ!!

IBSAブラインドサッカー世界選手権が、
今、日本で開催されている。

このことを知ったのは、煙山光紀ニッポン放送
アナウンサーのご出演番組「今夜もオトパラ!」で。

煙山さんは野球・サッカー・競馬と幅広く、それぞれで
見事な実況を聞かせてくださる。ひとつのスポーツだけでも
大変なことだと思うのに、スポーツによって語彙も変えられる
臨場感満載のスタイルを、いつも尊敬の思いで拝聴
している。

放送を聞いた私の、素人感満載の感想tweetにも、
嫌がることなくお返事をくださるので、その面でも
尊敬している(そして恐縮もしている)。

煙山さんはブラインドサッカーの取材も続けて
いらっしゃる。きっとそれは、ニッポン放送が
ラジオ・チャリティミュージックソンで、目の不自由な
方用の、音の出る信号機の設置を支援している
こととも関係があるのだろう。

今回の世界選手権でも、場内実況をご担当の日が
あるという。
「19日の19:30キックオフ、日本対フランス戦です…」
実況といっても、選手は見えないのだから、試合中に
余計な音は出せない。だから、FM放送で流すのだそうだ。
(…ふーん、ラジオを持っていけば聞けるわけね)
私が主に語学講座の録音に使うラジオは、外にも
持ち出せる、ソニーの製品

そして、日本ブラインドサッカー協会の会長は、
釜本美佐子さんという話題も出る。釜本邦茂さんの
姉上。
(そういえば、「東京新聞」夕刊の「この道」で釜本さんの
お話だった時に、読んだことがある)
記憶の中の記事と、現在の大会が、結びついた。

サッカーは、生徒たちの応援で行くくらい。ブラインド
サッカーは見たことがない。
(どんなプレーをするのだろう…)

世界選手権、つまり、その国の代表選手が来日している。
(世界トップレベルの選手の試合が見られる!)
それに気づいたとき、チケット予約のサイトに飛んで
いる私がいた。

かくして、そそくさと仕事を終え、国立代々木競技場
フットサルコートへと足早に向かう。帽子もかぶり、
熱いお茶も持ち、準備万端。

私が買った段階では、まだチケットが数多く残って
いたのに、着いてみると応援席とメインスタンドは、
ほぼ満員。1,500人ほどが試合を見つめる。観客には
選手の知人らしい方、白い杖の方も。スカパー!では
生中継もあるし、NHKや民放キー局の取材、画面で
見慣れた方のお顔も見える。

選手のユニフォームは、もちろん日本代表、ジャパンブルー。
でも、肩のラインが白い線。国歌斉唱、そして、試合開始。

アイマスクをした4人の選手たちが、激しくぶつかりながら
フィールドを駆け回る。選手同士だけでなく、サイドラインの
壁にも激突。ドリブルでボールを追うが、時に空振りする
ことも。あまりの激しさ、通常のサッカーならファウルを
取られそうな場面が続き、試合を見つつ、固まって動けなくなる。

キーパーは目の見える方。そして、相手キーパーの後ろ
(つまり、シュートを打つ方向)には、コーラーと呼ばれる方が
いて、選手に指示を出す。PKを打つ時には、カンカン、と
金属の棒でゴールを叩き、選手にゴールの位置を音で知らせる。

初めてでも、守備隊形や選手の様子など、煙山アナの実況で、
とてもよく分かる。日本代表はダイヤモンドの美しい形で
鉄壁のディフェンス、まだこの大会では失点を許していないと
いう。ただ、今までの国際大会で、フランスにはまだ勝った
ことがないという話も、耳に流れてくる。

ただ、日本は開幕戦で強豪パラグアイを撃破した。
(その勢いで、きっと、いける!)
信じてフィールドを見続ける。

今大会は12カ国で争う。ブラジル、アルゼンチン、ドイツなど
サッカー強豪国はもちろん、お隣の韓国や中国からも。

試合は25分ハーフ。寒いが、あっという間に時が流れ、
夢中で見ていると気にならない時間。ハーフタイムは
スタンドみんなで、日本代表に声援を送る。

試合再開、後半、ゲームが動く。PKから日本が先制。
こういう時はスタンドも大歓声!!でも、ロンドンパラリンピックで
メダルを獲得したフランスも、もちろん負けてはいない。
すぐさまPKで得点、1-1の同点に。

(さすがフランス…)
力強いドリブルや個人技のハイレベルさに、心でうーん、と
感嘆する場面もあった。

そのまま試合は同点で終了、日本はグループリーグ2位で
決勝トーナメントへ進出が決まった。
歓喜のスタンド、あいさつに来てくれる選手たち。
(良かった…)
安心して、帰路に着いた。

受け取ったパンフレットには、2020年東京パラリンピックに
向け、日本でも、もちろん強化策が始まっていると
書かれていた。

駅の暖房に人心地がつく思いで、寒さでこわばっていた体と
心をゆるませながら、さまざまなことに思いをめぐらせる。
(健常者のスタッフやキーパーなどは、サッカー経験者で
なければ務まらない、もっとブラインドサッカーが広まれば、
サッカー経験者の子どもの進路のひとつにもなる可能性も
あるのでは…)

サッカーを続けなくても、理学療法士、トレーナー、教員などを
目指し、何らかの形で経験を生かそうとして、次のステップへ
羽ばたく生徒たちを多く見てきた。今回の世界選手権、
そして、2020年の東京パラリンピックは、新しいサッカー
文化を根付かせるきっかけになるのかもしれない。

多くの方がこの、静かで熱い戦いを見てくれるように。
そんな願いをこめて、この記事を結びたい。

【追記】
平山譲さん『サッカーボールの音が聞こえる』(新潮社)は、
日本でのブラインドサッカーの創成期を描いた作品です。
こちらも併せてご覧になることをお薦めします。なお、
本の挿画は、高橋陽一さんが手がけられています。

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