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2015/03/29

三月大歌舞伎 通し狂言「菅原伝授手習鑑」 名作の重みと楽しみ

今年の歌舞伎座、三月大歌舞伎は、
通し狂言「菅原伝授手習鑑」だった。

Blog150329



新しい歌舞伎座(第5期)が完成したのは2013年の春。
4月から公演が始まった。なかなか私は行く機会に
恵まれず、今年になってようやく足を運び始めることが
できた。

3月は通し狂言(昼・夜と同一の物語の話を演じる)で
「菅原伝授手習鑑」、しかも菅丞相(かんしょうじょう、菅原道真の
こと)を演じられるのが、十五代目片岡仁左衛門丈と知り、
「行きたい!」という思いが募る。運よく昼・夜とも観劇できる
機会に恵まれた。

「菅原伝授手習鑑」の筆法伝授は、前の歌舞伎座が
取り壊される前に見ていた(2010/04/03記事)。その時も
菅丞相は、十五代目片岡仁左衛門丈が演じられた。
あの時の品格ある、道真公にしか見えないお姿が
脳裏に焼きついていた。

菅原道真、全国の「天神」、「天満宮」のご本尊、
今なお日本人におなじみの歴史上の人物。
藤原時平の讒言によって大宰府に左遷され、
失意のうちに亡くなった。最初は雷神という
位置づけだったが、江戸時代に、広く、学問の
神として祀られるようになり、それが現代まで続いている。

道真が生きていた当時のことは『大鏡』でも語られるが、
江戸時代、人形浄瑠璃として書かれた作品が、
今の歌舞伎の下敷きになっている。ちなみに
『義経千本桜』、『仮名手本忠臣蔵』とこの
「菅原伝授手習鑑」が、三大名作とされる。

今月、昼夜通してご出演だったのが、市川染五郎さん
尾上菊之助さん片岡愛之助さんと、坂東彌十郎さん

染五郎さん、菊之助さんと愛之助さんのお三方は年も
近く、揃ってのご出演を楽しみに出かけた。

私の頭の中にある道真は『大鏡』で描かれるものだが、
時代物の歌舞伎を見ていると、江戸時代の人々の
考える面白さや人情がさまざまに伝わってきて、興味深い。

六幕目「寺子屋」で菅秀才(道真の息子)の身代わりに、
別の子が打ち首、というのは、今なお悲しみをそそられ、
切なかった。

今回、染五郎さん、菊之助さんと愛之助さんの多彩な
ご活躍もさることながら、昼の部の苅屋姫、
中村壱太郎(なかむら・かずたろう)さんの初々しさと
品格ある演技が心に残った。

帰宅して調べて、驚く。四代目中村鴈治郎さんのご子息。
遠い記憶が蘇る。

中村鴈治郎さんは、この名跡を襲名される前、中村翫雀を
名乗られていた。弟さんの扇雀さんと併せての、襲名披露
公演に行った。
(きっと、あの時の…)

その時、祖父の三代目鴈治郎(現・坂田藤十郎)丈に
抱きかかえられていた、かわいらしい坊や。あれは
きっと、壱太郎さん。

もう20年も時が経ったことに驚きと感慨を抱きつつ、
素敵なお姿を見られたことに、素直に嬉しくなる。

役者さんたちは、毎回、それぞれの役の重みと
受け継がれてきた伝統を受け止め、どう演じるか、
さまざまに考えつつ舞台に立たれると思う。

私たち観客も、受け継がれてきた舞台の内容、
また、毎回決して同じではない顔ぶれで、舞台が
受け継がれていくことの意味を噛みしめつつ、
時間と空間を楽しむ。同じ舞台はこの先あっても、
同じ顔ぶれ、ということは、起こりえない。

そこに名作、という重みが加わると、話の面白さも
あらかじめ約束されているから、行く前から
楽しみは倍増している。

そして、見終えたあとは、役者さんたちをまた
拝見できる日を楽しみに、その場を去る。

外国人観光客も見にきているのを、ちらほら
見かけた。今の私は、そういう方たちと、作品の
面白さを話したい、という思いもある。

新しい歌舞伎座は3階までエスカレーターができ、
売店などにも行きやすい。車椅子で通路も通れる。

(これからもまた来ます、どうぞよろしく)
さまざまに感謝し、次の楽しみを抱きつつ、
東銀座を後にした。

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